コロナブルーを乗り越える本 野崎歓
フランス文学者の野崎歓さんは、外国文学から人間が苦難に直面しながらもしぶとく生きる姿を描いた3作をセレクト。今、こうした本を読めるということは、苦難を生き延びた人間からのプレゼントではないかと分析しています。
※この記事は、集英社インターナショナル公式サイトで2020年4月10日に公開された記事の再掲載です。
『デカメロン』
ボッカッチョ、平川祐弘訳/河出文庫など
いまわれわれは未曽有の事態の真っただ中にいる──というのが実感だが、しかし人類が歴史上、何度も何度も伝染病