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#エッセイ
コの十三 大塚「酒蔵きたやま」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
大塚全体が酒を愛している
今回の行き先はJY12である。
JR山手線の大塚駅である。駅番号で言うとJY12。どの駅も駅番号で呼ぶとK-POPアイドルっぽい感じが漂ってなかなか良い。
大塚駅周辺には名店と呼ばれる酒場が何軒もある。そのほとんどが、「酒」と言ったら「日本酒」を意味する店だ。海賊が「酒」と言ったらラムだし、石井隆監督のピカレスク映画ならサンミゲル(あくまでイメージ)。大塚の名店
コの十一 神保町「兵六」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
良き飲兵衛、良き店主、良き酒と肴
ドラマ『今夜はコの字で』に2シーズン通じて舞台になったコの字酒場は一軒しかない。そこが今回の行き先だ。神保町のコの字酒場「兵六」である。劇中、この店は中村ゆりさん演じる恵子と微妙な関係にあった世界的に活躍するフォトグラファーの元交際相手・透(竹財輝之助さん)との思い出の店として登場した。ドラマの放送後、透の座った席にあらためて腰をおろしたら、ちょっと自分が透に
コの十 新橋「美味ぇ津”」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
久しぶりに二人に会いたかった
なんだか懐かしい気さえする。ドラマ「今夜はコの字で」シーズン1の放送が始まったのは2020年の1月のことだった。撮影は前年の夏におこなわれた。
今回訪れたコの字酒場で撮影をした日は、いかにも、日本の夏という日だった。それも、無茶苦茶な炎天というのではなく、湿気のほうの日本の夏。その日はあいにく朝から小雨模様。だが気温はばっちり夏。湿度で人間の輪郭がぼやけるような
コの九 熱海「ちゅうしんの蔵」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
飲食店に逆風が吹き荒れるなか船出したコの字酒場
高崎、松本と内陸がつづいた。だからというわけではないが、次のコの字酒場は海ぞいの静岡県は熱海なのである。私が住む横浜の郊外からだと新幹線こだま号で30分もかからない。自宅から北千住のコの字酒場に行くより早い。ちなみにひかり号は熱海駅に停まらない列車もあるので注意しないといけない。
最後に熱海に行ったのは、友人の結婚式だった。会場で20歳くら
コの八 松本「山女や」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
"コの字酒場界最強のアマチュア"
最強のアマチュアと呼ばれる人が各界にいる。すぐ思い浮かぶのはゴルフのボビー・ジョーンズとか将棋の坂田三吉とか。では、居酒屋界の最強のアマチュアは誰だろうか? そう考えて、目指すは長野県は松本なのであった。前回訪れたのは群馬の高崎、そして今度は松本。にわかに内陸にコリはじめている。
新幹線が日本中あちこち走る時代になったが、長野県の場合、長野市には新幹線が
コの七 高崎「やきとり ささき」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
おのれ、ミュシャ
東京駅にある東北新幹線の乗り換え口で、編集者のKさんと待ち合わせた。
ついに、この連載で遠方へ行くのである。おじさん大はしゃぎである。
下りの東北新幹線の車窓からさいたまスーパーアリーナが消えるころから急に緑やら田んぼが増えてくる。いよいよ旅情を満喫、車内販売でビールに乾燥ホヤでも買おうかと色気が出てくると、
「つぎは高崎」
と、アナウンスがあってすごすご諦めた。行き先
コの二 王子「宝泉」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
「テレビ有ります」
昔、会社員だったころ、同僚にポストイットを残したとき「15時王子駅」と書いたつもりが「15時玉子駅」と書いてしまったことがあった。額に大きなホクロのある大仏のような王子が思い浮かんだ。その頃、まだ王子には行ったことがなかった。三十になる直前、王子を訪れた。いっぺんで好きになった。魅力的な酒場だらけなのである。
いろんな駅にいろんな目印がある。京都駅の京都タワー。渋谷駅の
コの一 蕨「㐂よし」 加藤ジャンプ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」
グルメ漫画&エッセイ『今夜はコの字で』が、今年3月に集英社文庫から『今夜はコの字で 完全版』として発売され、4月からは本書が原作のドラマ「今夜はコの字で Season2」がBSテレビ東京で放送されました。そして、6月26日からはテレビ東京での地上波放送がスタート! 集英社インターナショナルの公式noteでは、原作・加藤ジャンプさんの新連載エッセイ「今夜はコの字で~全国コの字酒場漂流記~」を始めます
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