連載 言語の天才まで1億光年 高野秀行

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ヨーロッパ・南米篇(6)
フランス語との最後の闘い

ヨーロッパ・南米篇(6) フランス語との最後の闘い

理不尽なフランス人の言葉にあきれ、すっかりフランス語に愛想をつかした高野さんでしたが、フランス文学専修の学生として提出したのは、学生がそれを?! という、仰天の卒論!  タイでの仕事に就くため、どうしても大学(フランス文学専修)を卒業しなければならなくなったという話の続きである。  私は大学7年目の4月、単位を限界ギリギリまで登録し、4年ぶりに授業に出始めた。これが辛かったのなんの。まず、昼夜逆転の生活を送っていたため、朝起きられない。ようやく教室に着いても90分間じっと座

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ヨーロッパ・南米篇(5)

なんて理不尽なフランス語!

ヨーロッパ・南米篇(5) なんて理不尽なフランス語!

〈コンゴ〉や南米アマゾンと、世界をまたにかけてアルバイトをしているうちに、留年を繰り返した高野さんにも、進路を考えるときがきました。そこで、研究者を目指すため、フランス人の人類学者に会ったのですが──。  フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語とたどっていったロマンス諸語の旅であるが、最後に話は再びフランス語に戻ってくる。  前にも述べたように、私は具体的な目標があれば相当頑張るのだが、目標がなくなると、とたんにモチベーションメーターがゼロになるという悪癖がある。

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