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コロナブルーを乗り越える本 小田井涼平

小田井涼平さん(「純烈」メンバー)は、テレビの世界で活躍したヒーローたち、そのさまざまな像を紹介した本をピックアップ。コロナの時代のヒーローはわれわれのすぐ隣にいるはずです。

※この記事は、集英社インターナショナル公式サイトで2020年5月3日に公開された記事の再掲載です。

『ヒーローたちの戦いは報われたか』

鈴木美潮/集英社文庫

『ヒーローたちの戦いは報われたか』書影.bk

予期せぬ形で世界中がコロナ危機に陥ってしまった。まさに大ピンチだ! こんな時こそヒーローの出番である。とはいえ、空を飛んで、もしくはバイクにまたがり颯爽(さっそう)と現れるヒーローが現実に存在しないことを僕らは知っている。
僕らがテレビで夢中になったヒーローは様々だ。人に頼るでなく己の力で立ち上がり、時には立ち上がった者同士で力を合わせて困難を乗り越えていくヒーロー。最初は自覚なく与えられた力に戸惑いながらも戦う意味を見出していくヒーローや、悪に手を染めながらも自身の正義を貫くヒーロー等々…。
様々なヒーロー像を見ることで、昭和から続くジャパニーズヒーロー達が少年だった僕らに知らず知らず教えてくれていた「ヒーロー魂」を改めて考えさせる。決して勧善懲悪だけがヒーローではない、心の弱さやネガティブな部分も全て抱えて戦う。僕らとなんら変わらない心を持っているヒーロー達。言い換えれば、我々もヒーローになれる資格を持っている。
「人間なんて弱いもんさ! その弱さを知ってるから強く優しくなれるんだ。さぁ、僕と一緒に戦おう!」この本を読んでいたら、そんなセリフが聞こえた気がした。きっと、ヒーローは一人一人の心に存在するもので、立ち上がる勇気を僕らに与えてくれる。未曾有の危機に対し、姿形ではなく心や思考を「変身!」させて立ち向かう時が来たのではないでしょうか?
『ヒーローたちの戦いは報われたか』今こそこの問いに答える時ではないでしょうか…。

おだいりょうへい 歌謡コーラスグループ「純烈」メンバー、俳優。
1971年、大阪府生まれ。『仮面ライダー龍騎』(2002年)にて仮面ライダーゾルダ・北岡秀一役で俳優デビュー。ドラマ『新・美味しんぼ』(07年)にて出版社社長・団一男役などを演じる。アニメ『機動戦士ガンダムSEED』(02年)では、オルガ・サブナック役で声優に挑戦。タレントのLiLiCoさんとのおしどり夫婦ぶりでも話題。

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