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【レポート】『マジカル・ラテンアメリカ・ツアー』刊行記念イベント with 金井真紀さん @阿佐ヶ谷ロフトA

2022年10月6日(木)、東京。
前日までの残暑を吹き飛ばす寒風のなか、打って変わって中南米の熱風が吹き荒れる場所がありました。
場所は阿佐ヶ谷ロフトA。壇上にはメキシコからやってきた撮影コーディネーター・嘉山正太さん、そして東京の下町からやってきた文筆家/イラストレーターの金井真紀さんの姿。
そこで行われていたのは、嘉山さん初の書籍『マジカル・ラテンアメリカ・ツアー 妖精とワニと、移民にギャング』の刊行記念イベント「阿佐ヶ谷発、ラテンアメリカ行、海外ルポ著者対談」!
ここでは、マジカルな一夜となった同イベントの一部をご紹介します。

撮影コーディネーターは変人ばかり!?

撮影コーディネーターとは、テレビ局などからの依頼を受け、企画からリサーチ、諸々の手配や、撮影時の通訳までこなす、海外ロケのなんでも屋さん。嘉山さんはメキシコ在住の撮影コーディネーターで、中南米で10年以上の活動実績があり、ときにはディレクター、カメラマンや音声も兼任されることも。
出版にあたって、嘉山さんは「撮影コーディネーターで本を書かれている方はそんなにいらっしゃらなかった気がしたので、そういうのもいいのかな」と思ったそう。
以前テレビのお仕事をされていた金井さんは「変人しかいないな、コーディネーター!」と思っていたとのこと。嘉山さん、肯定しつつ苦笑です。
金井さんは「撮影コーディネーターさんの話を集めたらそうとう面白いだろうなと思っていた」「こういう本が読みたかった」とのこと!

和気あいあいとした雰囲気でスタート。

『マジカル・ラテンアメリカ・ツアー』は「ずるい本」?

『パリのすてきなおじさん』『戦争とバスタオル』などの海外ルポの著作を持つ金井さん。いわく、本書は「ずるい本」とのこと…どういうこと?
「これ(マジカル・ラテンアメリカ・ツアー)を自腹で取材しようとしたらすっごいお金かかるから、ちょっとずるいなぁと感じが(笑)」
そう、本書は執筆のために取材をしたわけではなく、嘉山さんが撮影コーディネーターとして中南米で“仕事”を通して体験してきた事柄を書き下ろしたもの。つまり、執筆にあたって新規の取材費用はかかっていないのです……!そのため、金井さんいわく「すごい贅沢な本なんですよ!」とのこと。書き手ならではの視点です!

金井さんによるオビ推薦文にも「ずるい」の文字が入っていました。

世界初公開!「歌う元ギャング」に会場ノックアウト…!

後半では、嘉山さんが撮影したラテンアメリカ各国の秘蔵映像も初公開。なかでも圧巻だったのは、当時治安が世界最悪だったホンジュラスの都市・サンペドロスーラの元ギャング。
ギャングの更生施設を訪れた嘉山さんたちの前で、いきなり青年が歌いだしたのです。シリアスなシーンが欲しいカメラマンは彼を無視しますが、嘉山さんは興味津々で自前のカメラを回しました。
世界最悪の治安の街の、更生施設にいる、元ギャング。そんな字面からは到底及びもつかないユーモアあふれる大熱唱。そのあまりのギャップに、会場は笑うしかない熱狂状態に…!

日本よ、これがラテンアメリカだ。

このほかにも、嘉山さんがメキシコにいたる経緯、日本のテレビ事情、メキシコの祭日「死者の日」の短編映像、移民を乗せた野獣列車に食料を渡すおばちゃんたちの映像などなど、盛りだくさんの内容となりました。

『マジカル・ラテンアメリカ・ツアー 妖精とワニと、移民にギャング』の立ち読みは、こちらから!


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