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カミュ、その波瀾万丈の生涯

「新書は独学の友」フェアも開催からおよそ1カ月。多くの方にインターナショナル新書を手に取っていただいており感謝の気持ちでいっぱいです。

さて、コロナ禍でアルベール・カミュの書いた『ペスト』が再注目されました。今回取り上げるのはフランス文学者の中条省平さんが書かれた『カミュ伝』についてです。担当編集者からのメッセージをお届けします。

カミュは孤独だった?

季刊誌『kotoba』(集英社)の2019年冬号で、「孤独のレッスン」という特集を掲載した際に「孤独と追放―アルベール・カミュ最後の10年ー」という題で中条先生にご執筆いただきました。

そこから、ノーベル文学賞を受賞した偉大な文学者であり、レジスタンスの闘士として政治活動に情熱を捧げ、ハンサムで稀代のプレイボーイでもあった、カミュの評伝を執筆するという企画が動き出しました。

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アルジェリアでの極貧の幼少期、結核との闘い、ナチスに蹂躙されたパリでのレジスタンス活動、そして数々のロマンス……カミュの生涯をくまなく追います。

『異邦人』『ペスト』執筆の背景がわかる

カミュの人生だけでなく、『異邦人』『ペスト』など、世界文学を代表する傑作の背景と解釈が記されています。

また、第二次世界大戦時にナチス・ドイツに占領されたパリの状況、カミュの故郷であり、彼が生涯にわたってこだわり続けた旧フランス植民地アルジェリアとフランスの関係なども詳細に書かれており、ヨーロッパ史の大きなエピソードの理解が深まります!


不条理との闘い

カミュは、当時不治の病だった結核に若くして冒され、死の恐怖と向き合いながら、執筆活動を行いました。
突然の自動車事故で亡くなるまで、不条理ともいえる運命と闘い続けたわけですが、常に人生についてポジティブな姿勢を貫き通しました。

今、世界は新型コロナウィルスの蔓延という不条理と闘い続けていますが、カミュの生き様はこんな状況に立ち向かう我々に数々のヒントを授けてくれるように思います。


担当者の語る通り、困難のなかにあっても決して自信を見失うことのなかったカミュ。彼の生き様は、私たちの生活への示唆に富んでいます。
ぜひ、今、この時代に読んでもらいたい1冊です📕


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