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戦国飯とともに「家康の伊賀越え」に挑む! 黒澤はゆま

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「資料をとことん漁り、再現して、実食する、その執念がスゴイ!」と話題の書『戦国、まずい飯!』(弊社刊)。 そのスピンオフとして、 著者の歴史小説家・黒澤はゆまさんが、“家康の伊賀…
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スピンオフ連載:戦国飯とともに「家康の伊賀越え」に挑む!

「資料をとことん漁り、再現して、実食する、その執念がスゴイ!」と話題の書『戦国、まずい飯!』。 その著者で歴史小説家の黒澤はゆまさんが、“家康の伊賀越え”に挑みます。 2泊3日、およそ200キロの道程に持っていくのは、もちろん「戦国のまずい飯」。 1粒食べれば3日元気な(はずの)兵糧丸(ひょうろうがん)に干飯(ほしいい)、梅干しなどを携えての珍紀行です。 果たしてこの試みは成功するのでしょうか? ぜひ、フォローをお願いします。 連載第1回は「作ってみよう、戦国のカロ

作ってみよう、戦国のカロリーメイト⁈ 兵糧丸【第1回】黒澤はゆま

NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」再開しましたね。クライマックスの「本能寺の変」はいったいどんな映像になるのでしょうか。楽しみですね。 さて、本能寺の変で信長が討たれたと聞いて、青ざめていた男がひとり。信長と同盟を組んでいた徳川家康です。この時、家康は信長の招きによってのんびり堺見物をしていましたが、一転して危うい立場に! 家康は逃避行を決意し、領国の三河へ向かいます。しかし、そこには明智勢をはじめ、土民や山賊たちの襲撃をかわしながら険しい山道をゆかねばなりません。 その道のり

本能寺の変のスピンオフだった「家康の伊賀越え」【第2回】黒澤はゆま

「伊賀越え」これを知るためには、まずは「織田信長」と「本能寺の変」を紹介せねばなりません。 なぜ、家康は険しい山道を通って本拠地・三河岡崎に逃げ帰ったのか? *画像は『絵本太閤記』の本能寺の変の場面(国立国会図書館蔵)。 ■家康最大の危機、伊賀越えとは?長年、戦国の革新児と崇め奉られてきた織田信長だが、どうもこれは大陸的な、強烈な個性を持った英雄を欲しいという、日本人のないものねだりだったようだ。 近年の研究では、むしろその保守的な性格の方が浮き彫りになっている。 私的に

ところで、干し飯、芋がら縄とは?【第2.5回】担当編集者より

連載「戦国飯とともに”家康の伊賀越え”に挑む!」(黒澤はゆま)の第2回に出てきた干し飯、芋がら縄、いったいどんなもの?と思った読者の方もいらっしゃるかもしれません。 集英社インターナショナル公式YouTubeチャンネルで、作り方を公開しています。「作ってみよう!戦国、まずい飯!」と題して、『戦国、まずい飯!』に出てくる干し飯と芋がら縄の作り方を担当編集がレシピ動画風にまとめました。 ぜひ、ご覧ください。 あわせて、ぜひ、黒澤さんの作るまでの奮闘ぶりと、実食レポを『戦国、

伊賀越えチャレンジ!1日目は飯森山の麓から山城国へ【第3回】黒澤はゆま

■四條畷神社を出発遠足の前の晩の子供のように興奮して、あまり寝られず、ようやくうとうとしたところで目覚まし時計が鳴った。 いきなりだが天気予報が外れた。 カーテンを開くと、しとしと雨の降る嫌な天気である。 だが、もう宿の手配も済ませてあるので、今更変更は出来ない。午後には雨が上がり、後2日間は晴れということなので、強行することにした。 電車で四條畷駅に着くと、レインウェアを着て、四條畷神社に向かう。 記録には、家康は飯森山の西の麓で本能寺の変を知ったとあるのみで、具体的な場所

伊賀越えチャレンジ!2日目は茶畑を抜け忍者の里伊賀へ【第4回】黒澤はゆま

不思議なことが起きた。 寝袋に入り、「ああ、疲れた。さぁ寝よう」とうんと伸びをしたその腕を下ろした時には、もう朝になっていたのだ。 疲れが極限の状態で寝るとこういうことになるのかと驚愕した。 寝た実感がまったくないのだが、体力が回復した気がしないでもない。 ただ、足は筋肉痛である。 天気は快晴。 9月なのに、行き遅れの蝉が盛んに合唱していた。 暑くなりそうである。 ああ嫌だと思ったが、出発するしかない。 兵糧丸を2個水で流し込んで朝食を済ませ、バスで昨日歩いたところまで戻

伊賀越えチャレンジ!最終日は、最大の難所、峠越えへ【最終回】黒澤はゆま

■徳永寺から加太峠 伊賀越えのルートをすべて徒歩で歩くということは失敗したが旅はまだ続く。戦国飯だけで3日過ごし、兵糧丸の効果を試すという、実験は続行中なのである。 ホテルのふかふかの布団で、ぐっすり眠ったことで、結構、疲れは取れた。 寝袋やジェットボイルなど、用済みのものは家へ送ったので、ザックも軽くなる。あとは靴を変えることが出来れば最高なのだが、近隣に靴屋がないのでこちらはあきらめる他ない。 まず、伊賀上野駅から柘植(つげ)まで電車で行き、8時22分、徳永寺にたど